ここでは、お菓子の材料についてどんなものがあるか?それがどんな
性質を持っているか?を知って、オリジナルレシピのヒントにして下さい。
今回はケーキの基本材料とチョコレートを紹介します。
タマゴ
- 空気を含む性質や、加熱すると固まる性質を利用する。
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- 卵白・・・・・・・・・約70℃で固まり始める。撹拌すると、空気を抱き込んで白く泡立ち、
放置しても消えにくい。
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- 卵黄・・・・・・・・・約65℃で固まり始める。乳化性(水と油をうまく混ぜ合わせる)がある。
砂糖類
- グラニュー糖・・・軽量しやすく、ふるいにかけずに使え、手軽である。
吸湿性が低いため、キャンデーやヌガー、あめ細工などに適している。
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- 上白糖・・・・・・・製菓用として広く用いられている。 甘味が強く、吸湿性が高い。
あめ細工やキャンデーには不適だが、スポンジケーキやバターケーキ類などを
しっとり仕上げるのに適している。
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- 紛糖・・・・・・・・・グラニュー糖を細かく粉砕し、固まるのを防ぐためにコーンスターチを混入したもの。
雪のようにさらさらと粒子が細かく、溶けやすい。クリーム類やメレンゲ、
クッキーやビスケット、仕上げ用のトッピングとしても用いられる。
小麦粉類
- 薄力粉・・・・・・・粘りが弱く、製菓には最も多く用いられる。
ケーキ類やシュー生地、クッキーなど軽い菓子に用いることが多い。
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- 強力粉・・・・・・・粘りが強く、水を加えてこねると生地に弾力が生じる。
パンなどの発酵生地やパイ生地などに向いている。
型くずれを防ぐため、クレープやタルトの生地にも用いられる。
油脂類
- バター・・・・・・・・牛乳の乳脂肪から作られた油脂。酸化しやすく、それによって風味が
損なわれるので、なるべく早く使いきること。
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- マーガリン・・・・・植物性または動物性の油脂を原料に、水または脱脂乳、食塩や着色料
などを混入し乳化させて作られたもの。
バターの代用品として開発されたが、安価でバターよりも保存性がある。
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- ショートニング・・動植物性油脂と硬化油が原料で、製造法はマーガリンとほとんど同じだが、
水分がほとんどなく、ほぼ100%の油脂である。
かなりの量の乳化剤が添加されているため、きめが細かくソフトな生地に仕上がる。
バタークリームに加えても軽い仕上がりになる。
チョコレート
- カカオマス・・・・・・・・カカオ豆の胚乳をローラーにかけて細かくすりつぶし、ペースト状にして固めたもの。
カオバターを50%含んでいるため、冷えると固まる。
砂糖などを添加する前の苦いチョコレートなので、ビターチョコとも呼ばれる。
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- カカオバター・・・・・・カカオマスを圧搾してできる脂肪分のかたまり。クーベルチュ-ルに多く含まれる。
融点の違う四つの結晶型からできていて、溶かすと結晶型が分離し、そのまま固め
ると白い結晶ができてしまう(ブルーム現象)。結晶を安定させるためには、『テンパ
リング』という作業をしなければならない。
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- クーベルチュ-ル・・フランス語で被覆の意。すなわち、被覆を目的として、カカオバターの含有量を多く
した純チョコレートを指す。カカオバターの含有率が高いものほど、薄く被覆できる。
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- 洋生用チョコ・・・・・・コーティング用チョコレート。チョコレートを洋菓子用に使いやすく加工したもので、準
チョコレートと表示される。カカオバターは少なく、代わりに代用油脂(主にやし油)を
含む。油脂分が非常に多いので、つやがあり、テンパリングの必要がなく、ブルーム
現象がでない。
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- プラスチックチョコ・・細工用のチョコレート。チョコレートに、水あめやシロップなどを加えてよく練り、ペー
スト状やシート状にしたもの。
マジパンに似た扱いで、細工ものを作る時に用いる。ただし、油脂が多いために安
定度は高いが、熱には弱い。
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